失敗の記憶に溺れて、前に進めないあなたへ

再チャレンジの手前で、
心が止まってしまう理由

「また、あの失敗を思い出してしまった…」

夜、布団に入った瞬間。
スマホを閉じたあと。

何もしていないはずなのに、
頭の中だけが、過去にフラッシュバックする。

あのとき、ああ言えばよかった。
なぜ、あんな判断をしてしまったんだろう。

もう終わったことのはずなのに、
気持ちだけが、そこに置き去りになっている。

「いつまで引きずってるんだろう」
「いい加減、切り替えないと」

そう思えば思うほど、
失敗の記憶は、逆に鮮明になっていく。

この感覚に覚えがあるなら。
今、あなたは失敗そのものではなく、
『失敗を忘れられない自分』を責めています。

失敗に溺れているのは、
弱いからじゃない

多くの人は、こう思っています。

「前に進めないのは、メンタルが弱いから」
「切り替えられないのは、甘えているから」

でも、それは違います。

本当に何も感じていない人は、
失敗を思い出して苦しくなることもありません。

忘れたいのに忘れられない。
考えたくないのに、浮かんでくる。

それは、あなたが
その出来事に本気で向き合ってきた証拠です。

適当にやって、適当に終わったことは、
ここまで心に残りません。

心が止まるのは
「また失敗するのが怖い」からじゃない

再チャレンジの手前で、
心が止まってしまう理由。

それは、
「また失敗するのが怖い」
からではありません。

本当に怖いのは、これです。

「また同じ自分だったらどうしよう」

頑張ったのにダメだった自分。
考え抜いたのに、うまくいかなかった自分。
期待して、裏切られたあの感覚。

もう一度動くということは、
その自分に、もう一度会いに行くことでもある。

だから体が動かない。
だから心がブレーキをかける。

これは臆病さではなく、
心の防衛反応です。

自己肯定感が下がると、
記憶は偏り始める

心が疲れているとき、
自己肯定感は静かに下がっていきます。

すると、脳は奇妙な働きを始めます。

・うまくいったことは、ほとんど思い出せない
・小さな失敗が、何倍にも拡大される
・「結局、自分はダメだった」というのが残る

でも、それは事実ではありません。

あなたは、
行動して、考えて、選択して、
失敗しただけです。

何もしなかった人の失敗ではない。

それを「自分の価値」そのものに
すり替えてしまうから、苦しくなる。

失敗は、乗り越えるものじゃない

よく言われます。

「失敗を乗り越えよう」
「過去は過去だ」

でも、今のあなたに必要なのは、
乗り越えることでも、
切り替えることでもありません。

必要なのは、
失敗を“まだ引きずっている自分”を
否定しないこと
です。

失敗は、消すものではありません。
忘れようとして忘れるものでもありません。

流れが変わったとき、
自然と、思い出さなくなるものです。

今はただ、
まだ途中にいるだけ。

再チャレンジに必要なのは、
前向きさじゃない

「前向きにならなきゃ」
「ポジティブでいなきゃ」

そう思うほど、
今の自分とのギャップに苦しくなります。

再チャレンジに必要なのは、
勇気でも、覚悟でもありません。

必要なのは、たった一つ。

「この状態のままでも、次に進んでいい」
と、自分に許可を出すこと。

失敗を恐れない人になる必要はありません。
失敗を抱えたまま、動いていい。

それだけで、
心は少しずつ、前を向き始めます。

過去の失敗を、
一番厳しく裁いているのは誰か

正直に言います。

あなたの失敗を、
そこまで気にしている人は、
ほとんどいません。

覚えていない人も多い。
気にしていない人も多い。

一番その失敗を繰り返し再生し、
意味づけし、価値判断しているのは、

あなた自身です。

だからこそ、問い直してみてください。

この失敗は、
本当に「止まる理由」でしょうか。

それとも、
通過点だっただけの出来事でしょうか。